シャネルが求めたもの
ガブリエルが歌ったシャンソンでは、いったいどの意味であったのでしょうか。
20世紀初頭と言えば、イギリスでは未だ19世紀のヴィクトリア朝大英帝国の余韻が続いていました。
かつてのブルボン王朝の栄華は巨大な建造物に残りこそすれ、フランス革命、ナポレオンによるヨーロッパの統一の試みと挫折、その後のウィーン体制、パリ・コミューンなど、王政と共和制から地域的共産政権とありとあらゆる政府形態を経験した激動の時代でした。
そのなかでも、文化的には「野蛮」とさえ見られていたプロシアからドイツの政治的台頭は、フランスの国際的な地位をの凋落と多くのフランス人は感じ取っていたに違いないこの後、ココ・シャネルは、フランス兵の愛人となり、夫人帽子店を開き、イギリス人資産家との恋により、1920年代に店はファッション・ハウスにまで拡大し、彼女の才能が次々と開花してゆくととなります。
イギリス社交界のウェスト37センチを理想とするコルセットに代表される「拘束された極限の女性の美と豊満さ」に対して、ココ・シャネルは、「リラックス」した女性像を求めた。
スカートの丈を初めて短くすることにより、女性を解き放とうとしたのは彼女の近代女性の生き方のシニフィアン(表現)となり、その後のヨーロッパ女性の衣装から生き方までも大きくとらえることとなります。